NTTグリーン&フード株式会社

TECHNOLOGY 技術紹介

堆肥化された未利用資源と藻類の機能を組み合わせ、水産業・農業のサステナブル化と循環型社会の実現に貢献します

食品残渣などの未利用資源をタンパク資源としてリサイクルし、藻類の持つ多彩な機能と組み合わせて、(陸上)養殖、有機農業に活用する取り組みを開始しました。
藻類の中には魚類の成長に必要な油脂やタンパク質を豊富に含む種類があり、魚油・魚粉代替として期待されています。NTT G&Fは、NTT宇宙環境エネルギー研究所が開発中の機能性藻類(例えば、不飽和脂肪酸を多く含む藻類)と、食品残渣を堆肥化した代替タンパクを活用した水産飼料の開発に着手しました。また、藻類は、土壌微生物の働きを活発化させ、土壌を健全化するという多くの研究成果が報告されています。 NTT G&Fは、食品残渣から得られる堆肥と藻類の土壌微生物に対する機能性を最大限に活用したサステナブルな農業用肥料の開発もめざします。
最終的には、サステナブルな水産飼料、農業用肥料を地域社会に提供するだけでなく、地産地消のサプライチェーンをパートナ様との協業によって構築し、循環型地域社会の実現に貢献します。

NTT G&Fの技術革新を支える研究技術

NTT株式会社は、新たな環境エネルギービジョン「NTT GreenInnovation toward 2040」を策定し、「NTTグループは2040年度までにカーボンニュートラルの実現をめざします」と発表しました。
再生可能エネルギーの活用と省エネルギー化によって、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出を削減する取り組みのほか、排出されたCO2そのものを吸収して利用する取り組みがあります。その取り組みの中で、NTT宇宙環境エネルギー研究所は「藻類に品種改良技術を適用して海洋CO2の低減技術の研究開発」を推進しています。藻類の品種改良によって、気候変動の原因の1つとされるCO2の吸収量が増加すれば、藻類生産の過程における吸収量も増加するため、地球環境問題の解決に寄与できる技術として期待しています。
NTT G&Fは、藻類が不飽和脂肪酸(DHA/EPAなど)とタンパク質を多く含むことに着目し、水産飼料の原料となる、魚油や魚粉の代替として活用することによって、より地球に優しい水産飼料の開発をめざします。

※農業用の肥料等、水産分野以外での活用もめざす

藻類は光合成によって二酸化炭素(CO2)を固定しながら成長します。
光合成や増殖を阻害する遺伝子の機能を低減させる品種改良技術により、より多くのCO2を吸収ししながら、速く増殖する藻類を開発しています。
藻類は不飽和脂肪酸(DHA/EPAなど)とタンパク質を多く含むため、水産飼料の原料となる、魚油や魚粉の代替として期待されています。NTT G&Fは藻類の材料としての機能性も活用して、より地球に優しい水産飼料の開発をめざします。

藻類の機能性(油脂蓄積量)の向上

NTT宇宙環境エネルギー研究所は、株式会社ユーグレナとの共同研究において、ユーグレナ(ミドリ ムシ)に対する品種改良を行い、元の株に対して最大1.3倍の油脂生産量を持つ品種改良株の取得に成功しました。ユーグレナは大量培養技術が確立されており、航空機燃料など、バイオ燃料生産の実用株として有望視されています。

実用株として有名なユーグレナ
出典:今村壮輔, 地球を創生した藻類が地球を救う:藻類の優れた光合成 ・ 増殖 ・ 炭素固定能力を活用し,海洋,大気,土壌の環境正常化による生態系回復,気候変動にかかわる諸問題の克服,循環型社会に貢献する, NTT技術ジャーナル,2025.4.